【ラグビー/NTTリーグワン】最年少出場記録達成の高島來亜、その喜びを一番に伝えたい人は…<釜石SW vs S愛知>
釜石SW 7–52 S愛知
釜石鵜住居復興スタジアムで行われた、日本製鉄釜石シーウェイブスと豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)との今季開幕戦。S愛知が8つのトライを奪い、ボーナスポイントを含めた勝ち点5を獲得する快勝で最高のスタートを切った。
「前半はなかなか流れがつかめなかったが、特に2トライとったあと、選手も少し落ち着きを取り戻して、流れがわれわれに傾いた」(徳野洋一ヘッドコーチ)
前半、立て続けにトライを決めたのはフランカーのガヴァイア・タギヴェタウアだ。13分、30分、そして35分の連続トライで自身初のハットトリックを達成した。日本での生活が長いガヴァイア・タギヴェタウアは試合後には日本語で、「ハットトリックは人生初なのでめちゃくちゃうれしい。これから家に帰って妻が作るフィジーのカレーライスを食べるのが楽しみです」と白い歯をのぞかせながら話し、喜びを表現した。
〝初〟のハットトリックに続き、今度はジャパンラグビー リーグワン〝初〟出場を果たした選手の姿に注目が集まった。高卒ルーキーでスクラムハーフの高島來亜だ。日が傾きかけた後半27分、リーグワンの公式戦のピッチを初めて踏んだ黄色のスパイクが、西日に照らされひときわ輝いて見えた。高島は18歳8カ月と17日で、リーグワン最年少出場記録を更新。長い手足に、身長184cmで体重77kgと細身な体系にはまだ若さがにじみ出る。それでも、積極的に仲間とコミュニケーションをとり、トライにつながる攻撃にも丁寧なパスで貢献した。
「緊張はまったくせず、いつもどおり臨みました。デビューは素直にうれしいです」と話す口ぶりにも、ルーキーとは思えない落ち着きを感じる。すでに指揮官からの信頼も厚い。「記録を更新させるためにこの場に連れてきたのではなく、プレシーズンとこの1週間、彼自身が本当に高いパフォーマンスを発揮した。ランニングやキックのスキルももちろん高いが、成長意欲がこのチームの中でもトップクラスに高い」。徳野ヘッドコーチもそう言って目を細める。
高島がリーグワンデビューを一番に報告したいのは、中継でその姿を応援してくれていたであろう「母親」だそうだ。「片親でずっとサポートしてもらいました。大学を経ずにプレーすることで不安な思いもたくさんさせてしまったので、試合に出ているのを見てもらうのが一番の恩返しになると思います」。
今後のラグビー人生で見据えるのは、4年後、8年後のラグビーワールドカップ。リーグワンデビューのこの日を新たなスタートに。高島はこれから一歩ずつ歩み続ける。
(佐々木成美)






